ExcelのVBAで作成したユーザー定義関数を、実際に使ってみる。

ExcelVBAで、ユーザー定義関数を作成する最大のメリットは、複雑な処理でもたった1行の関数名だけで呼び出せることです。

ユーザー定義関数は、既存の関数を組み合わせたり、新たに処理を加えて、独自の関数が作れます。

今回は例題として、預貯金の元金を計算するユーザー定義関数を作ってみました。

その動作確認を行なってみましょう。

【1】私のほうでExcelファイルを用意しました。
まず gankin.zip をダウンロードしてください。

・gankin.zip
excel-vba-11.gif


【2】「gankin.zip」を解凍すると、「gankin.xls」というExcelファイルがあります。

excel-vba-12.gif

このExcelファイルには、あらかじめ calcGankin()という、ユーザー定義関数を作成してあります。


【3】「gankin.xls」を開きます。


【4】ファイルを開く時に、警告メッセージが表示されますが、安全なので「マクロを有効にする」をクリックします。

excel-vba-13.gif

このメッセージは、既にVBAでプログラミングしているために表示されています。


【5】「gankin.xls」が開きました。

excel-vba-14.gif

ワークシートは白紙で、まだ何もありません。


【6】適当なセルをクリックして、選択します。

excel-vba-15.gif

セルはどこでもかまいません。


【7】「=」(数式の編集)をクリックします。

excel-vba-16.gif


【8】以下の図のように、「=」の後にユーザー定義関数と引数を入力し、「OK」ボタンをクリックします。

excel-vba-17.gif

・例

=calcGankin(1000,0.5)


この時、先頭の「=」を忘れないように注意して下さい。忘れると、計算式になりません。

また式は、すべて半角英数で入力します。


【9】セルに答えが返ってきました。

excel-vba-18.gif

これはユーザー定義関数側で、答えを返すようにプログラムしているからです。


【10】引数の値をいろいろ変えて、試してみてください。

・例

=calcGankin(5000,1.2)


=calcGankin(80000,0.85)


【ワンポイント】
「複雑な処理でも、たった1行の関数名だけで呼び出せる」という意味が、少しはわかったのではないでしょうか?

この感覚は、プログラミングではとても大事なことなので、ぜひ覚えておいてください。

今回のようなユーザー定義関数や、既存の関数を組み合わせて、さらに複雑な処理を行なったり、しかも簡単で自動的に行なえるようにすることが、プログラミングであり、システム開発なのです。

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