Microsoft社の表計算エクセルでは「マクロの記録」を行なうと、
ユーザーが操作したものを自動的にVBAのコードに変換してくれます。
プログラミング初心者が、VBAのプログラムを一から書くのは、
「何から手を付けてよいのか?」と迷いますよね。
そんな時にも便利な機能なのです。
マクロの記録で自動的に生成されたプログラムを修正するのは、
それほど難しくないはずです。
ユーザーが自分で操作したことですから、プログラムの意味も何となく分かると思います。
では実際に試してみましょう。
【1】「開発」(リボン)の「マクロの記録」をクリックします。
*Excel2007以降ではリボン、それ以前のバージョンはメニューに開発があります。
【2】マクロ名に例えば「test」と入力し、「OK」をクリックします。
ここから先の操作が記録開始されます。
【3】試しに、A1セルに「test」と入力し、文字色を赤にしてみましょう。
文字の修飾は、「ホーム」(リボン)で出来ます。
【4】「開発」の「記録終了」をクリックします。
これでここまで行った操作が、マクロのプログラムとして記録されました。
それでは自動的に作成されたプログラムを確認してみましょう。
【5】「開発」の「マクロ」をクリックします。
*「Altキー」+「F8キー」でも可能。
【6】マクロのダイアログボックスが表示されるので、今作成したマクロを選択し、「編集」ボタンをクリックします。
もし、複数のマクロがある時は、ダイアログボックスに一覧表示されます。
【7】VBE(統合開発環境)が開き、VBAの標準モジュールに、「test Macro」が作成されています。
これがExcelが自動的に作成したプログラムです。
・アクティブなセルに「test」と入力
・A1セルを選択
・文字色を設定
となっています。
もちろん、記録したユーザーの行動が変われば、プログラムも変化します。
ここからが面白いのですが、
このプログラムを実行すれば、上記の記録した行動が再現されます。
早速、試してみましょう。
まず、A1セルをクリア(何もない状態に)してから、
そのままA1セルを選択した状態にしておきます。
続いて「test Macro」を実行します。
ここでマクロを実行するには、VBE(統合開発環境)の画面に戻り、
*「Altキー」+「F11キー」で直接表示も可能
【8】実行したいマクロのどこかでクリックし、「実行」ボタンをクリックします。
【9】A1セルに自動的に文字が入力され、文字色も設定されました。
慣れてきたら、プログラムをいじってみてください。
文字色を変えてみたりだとか。
マクロを記録することで、プログラムが自動的に作成される仕組みは分かりましたか?
こうして作成されたプログラムを参考に、プログラミングすれば、
初心者でもExcel VBAが簡単にできます。
あとは分からなかったところだけ、意味を調べればいいと思います。
ps:
実は中級者や上級者にとっても便利な方法です。
Excel VBAで複雑な動きをさせたい時は、どうしてもプログラムが長くなります。
そんな時は、自動生成されたプログラムが凄く参考になるからです。
必要な部分だけ書き換えたり、足りない部分を加えたり。
また、冗長化されている無駄な部分を削除するだけで済みますから。